臨床検査部の業務は、血液や尿など生体から採取された材料から種々の検査を行う『検体検査』、患者さんへ直接心電図、肺機能、超音波検査などを行う『生理機能検査』、生体から採取された細胞や組織を顕微鏡下で良悪の診断などを行う『病理細胞診検査』の業務を行っています。

当法人では、各種検査を行い乳がんの診断が行われ、カンファレンスにおいて情報交換の上、治療が施行されています。臨床検査技師も積極的にカンファレンスに参加し臨床側との情報交換を行っています。

さらに、近年、乳がんの診断・治療の著しい進歩に対応し、臨床検査部でもOSNA法、がんゲノム医療などの新しい遺伝子検査や細胞診LBC法など導入し、専門性の向上に取り組んでいます。

また、臨床検査技師を目指す方へ乳がん医療の最前線を体験していただく機会として、例年夏休みに臨床検査科の学生を対象としたインターンシップサマープログラムを開催しています。

業務内容

『検体検査』

検査精度の向上・迅速な結果報告・検査内容の充実のため、日々の精度管理を欠かさず、外部機関が実施する精度管理調査に積極的に参加し、高い評価を受けております。
生化学・血液・尿・腫瘍マーカー(CEA、CA15-3)・甲状腺項目(TSH、FT3、FT4、TRAb、サイログロブリン、抗Tg抗体、TPO抗体)・輸血の迅速検査を実施しています。
腫瘍マーカーや甲状腺項目などの特殊検査においても1時間以内で結果を提供し、診察時に患者様の治療の選択の手助けとなれるように、チーム医療の一員として日々努力を重ねています。

外部精度管理調査評価(2021年度 日本医師会臨床検査精度管理調査)


参加項目 38
参加評価点数満点 500
参加行間点数総点 499
評価点数(100点満点) 99.8

『生理機能検査』

生理機能検査では、超音波検査(乳腺・甲状腺・心臓・腹部・血管・頸動脈)や心電図検査・肺機能検査を行っています。乳腺超音波においては、術前のMR-PETなどの他の画像検査で見つかった乳腺腫瘤に対してのsecond lookエコーや術前のマーキングも医師と共に積極的に行い、手術範囲や手術法決定に役立てています。また、手術中には、摘出された検体の腫瘍確認を経験豊富な超音波検査士が超音波にて行い、腫瘍部の摘出が確実に行われていることを、迅速に手術者に伝えています。
現在、乳腺専門病院の臨床検査技師として積極的に資格取得を行い、病理細胞診部門との症例検討会を通して、さらに技術の向上に努めております。
また、豊富な症例に基づいた経験を活かし、学会発表も積極的に行っています。

『病理細胞診検査』

内部精度管理として、技師と細胞診専門医による乳腺・甲状腺および婦人科の不一致症例の見直し、乳癌全症例のカンファレンスを実施し、連携病院との症例検討会を実施しています。
病理業務では、年間約700件の乳癌手術症例において、今後の治療選択に重要な役割を果たすと考えられる分子病理学的検索、遺伝子検索などが正確に行われるよう適切な標本固定を行ったうえで、自院にて免疫染色を実施しています。さらに、2016年よりバーチャルスライドスキャナーを導入し、カンファレンス時の症例提示や標本管理など業務の効率化、品質管理に反映させてきました。
細胞診では、不適正検体の減少、遺伝子検査にも応用可能な液状化検体(LBC)を導入しています。これまでも細胞診診断精度向上のため、LBCに関しての細胞学的検討を行い、学会発表を行ってきました。「LBCによる乳腺細胞診診断の標準化」を目指し全国へ発信しています。
また乳腺細胞診研修の受け入れを再開いたしましたので、ご興味のあられる方は事前にお申し込みください。

細胞診件数(2021年1月1日~12月31日)


乳腺科 859件
甲状腺科 227件
婦人科 9,934件
組織診件数(2021年1月1日~12月31日)


乳腺科 2,144件
甲状腺科 36件
婦人科 358件
OSNA件数 536件
術中迅速件数 194件

スタッフ

2022年4月1日現在



病理専門医(細胞診専門医) 1名
臨床検査技師 25名
クラーク・検査助手 1名

【資格】

資格認定一覧


相良病院
〒892-0833  鹿児島市松原町3-31
Tel.099-224-1800 Fax.099-224-3921

さがらパース通りクリニック
〒892-0838  鹿児島市新屋敷町26-13
Tel.099-239-5255 Fax.099-239-5266

外来予約センター

Tel.099-224-0489 

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