乳がんの分類 

乳がんの治療法を話し合うときに、乳がんの進行度と性質を踏まえ治療方針を決定していきます。

最近、「切らずに治すがん治療」や「免疫療法」などのがんに対する治療についての質問をよく受けます。
一言で乳がんと言ってもがんのタイプはさまざまです。それぞれに性質や進行度に応じた個別化治療と、科学的な根拠の高い標準治療を受けることが大切になってきます。

  1. 乳がんの進行度
    腫瘍(しこり)の大きさ、脇の下のリンパ節の転移、他の臓器への転移によって決められます。

    病期0
    (ステージ0)
    非浸潤がん・乳がんが発生した乳腺にとどまっているもの
    パジェット病を含む
    病期1
    (ステージⅠ)
    腫瘍2cm以下 リンパ節に転移なし
    病期2
    (ステージⅡ)
    A 腫瘍2cm以下 腋窩リンパ節に転移あり
    腫瘍2.1〜5cm リンパ節に転移なし
    B 腫瘍2.1〜5cm 腋窩リンパ節に転移あり
    腫瘍5.1cm以上 リンパ節に転移なし
    病期3
    (ステージⅢ)
    A 腫瘍5.1cm以上 腋窩リンパ節に転移あり
    腫瘍の大きさ
    問わず
    腋窩リンパ節転移が強い、
    または腋窩リンパ節転移を認めず、
    胸骨傍に転移あり
    B 腫瘍の大きさ
    問わず
    皮膚や胸壁に浸潤のあるもの
    C 腫瘍の大きさ
    問わず
    鎖骨下リンパ節や鎖骨上リンパ節に
    転移が拡がっているもの
    病期4
    (ステージⅣ)
    腫瘍の大きさ
    問わず
    乳房から離れたところに
    転移しているもの
  2. 乳がんの性質(ホルモン受容体・HER2受容体・異型度・増殖能)
    ひとことで乳がんといっても、さまざまな性格の乳がんが存在することがわかってきました。5割程度の乳がんは非常におとなしく女性ホルモンと密接な関係があり、他のタイプの乳がんと比べて化学療法(抗がん剤)の効果が少ないです。
    約2割の乳がんはHER2蛋白というがんの増殖を促すたんぱくを細胞表面に有しており、活発に増殖する性格をもっています。
    最近これをターゲットにした分子標的薬という薬剤が次々と開発され、HER2蛋白を有する乳がんに対する治療方法は大きく変化しています。

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