身体の一部を移植する方法(筋皮弁法) 

利点
  1. 自家組織なので違和感がない
  2. 柔らかい
  3. 加齢にともない多少下垂してゆく
欠点
  1. 他の部位から皮膚が胸に移植されるので皮膚の色調が異なる
  2. 他の部位から皮膚が胸に移植されるので感覚が鈍い
  3. 体の他の部位にかなり大きな傷あとができる(背中やおなか)
  4. 多くの場合、追加・修正手術が必要なことがある
    (一回の手術で完全に乳房が出来上がるわけではない。)
  5. 手術時間が長い(約5~8時間)
  6. 入院期間が長い(約3週間~1ヶ月)
  7. 長期経過では筋肉の萎縮により、再建した乳房が小さくなっていく傾向がある。

広背筋皮弁法(背中の皮膚,脂肪,筋肉を用いる方法)


適応
  • 人工物を使いたくないという方
  • 乳がんの手術で筋肉(大胸筋)が無い方
  • 健側の乳房がそれほど大きくない方
  • 将来お産を希望される方
方法 広背筋皮弁法(図)

図のように背中の筋肉と脂肪を含めた皮膚を移動して乳房を再建します。

術後 手術翌日より歩行は可能です。日常生活にとくに大きな支障は来さない方がほとんどです。
数ヶ月すれば水泳・ゴルフなどの運動も可能です。

広背筋皮弁法+人工乳房を用いる方法

適応
  • 乳がんの手術で筋肉(大胸筋)が無い方
  • 健側の乳房が大きい方
  • おなかに手術の傷あとがあり、腹直筋皮弁が使えない方
  • 放射線を照射しているので胸の皮膚がのびない方
方法 広背筋皮弁を移植と同時に組織拡張器を広背筋の下に挿入します。
その後、組織拡張器を膨らまして約6ヶ月後に人工乳房を入れて乳房を作る方法です。
術後 手術翌日より歩行は可能です。日常生活にとくに大きな支障は来さない方がほとんどです。
数ヶ月すれば水泳・ゴルフなどの運動も可能です。

腹直筋皮弁法(お腹の皮膚脂肪筋肉を用いる方法)

適応
  • 人工物を使いたくない方
  • 乳がんの手術で筋肉(大胸筋)が無い方
  • 健側の乳房が大きい方
  • ご本人の希望(腹部の脂肪が多い方)
  • 将来お産を希望されない方
方法 腹直筋皮弁法(図)

図のように腹部の筋肉と脂肪を含めた皮膚で乳房を再建します

術後 おなかの筋肉が弱くなるので、妊娠を予定されている方は出来ません。広背筋皮弁と比べると痛みがあります。術後1日目より食事はできますが、術後3日間はベッド上安静が必要です。
1ヶ月は入院が必要です。退院後は日常生活に支障はありません。スポーツは3ヶ月くらいからできます。
水泳やゴルフなどの運動も可能です。

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