「保存治療」と「外科治療」を組み合わせ
より効果的な「上肢・下肢のリンパ浮腫治療」を提供しています。

リンパ浮腫センターでは、スーパーマイクロサージャリーを用いた「外科治療」と医療リンパドレナージセラピストによる「保存治療」と組み合わせ、より効果的なリンパ浮腫治療を提供しています。

2025年4月より、下肢に対するリンパ浮腫治療も開始し、上肢・下肢問わずリンパ浮腫に悩まれる患者さんの治療に取り組んでおります。


リンパ浮腫とは


リンパ浮腫とは、何らかの理由でリンパ液が皮膚の下にたまり、むくんだ状態を指します。
原因は2つに分けられます。

  1. 主に悪性腫瘍の手術(リンパ節の切除)や放射線治療・抗がん剤治療、外傷などによって、リンパの流れが悪くなるもの。
  2. 元々リンパ管系の低形成・無形成があり、何らかの契機で発症するもの。

リンパ浮腫センター 受診対象の方

  • 現在当院で、リンパ浮腫治療センターに通院中の方
  • 当院で、乳がん治療を行いリンパ浮腫を発症した方
  • 上肢のリンパ浮腫の疑いがある方
  • 他院より、下肢リンパ浮腫治療の紹介をされた方(紹介状をお持ちの方)
  • 過去に手術を行い、下肢のリンパ浮腫の疑いがある方

検査方法

検査は、患者さんの状態に応じて、下記の検査を組み合わせて行います。
・血液検査・造影CT・CT・MRI・リンパシンチグラフィ・SPECT/CT・ICGリンパ管造影検査

治療方法

治療方法には、「保存治療」と「外科治療」があります。
「保存治療」と「外科治療」を組み合わせ、患者さんの病状にあわせた最適な治療を行うことで、重症化を予防しリンパ浮腫を改善することができます。

保存治療

リンパ循環の促進や余分な液体の排出することで、浮腫を緩和する治療法です。
圧迫療法、用手的リンパドレナージ (MLD)、運動療法、患肢のスキンケア、体重管理等のセルフケア指導を適切に組み合わせて行います。

検査結果に基づき医師のよる診察で、保存治療の回数を決めます。
※追加で保存治療を利用希望の場合には、自由診療での治療提供が可能です。



1回 60分 5,280円(税込)
1回 90分 6,930円(税込)


外科治療


リンパ管の再建手術を行い、浮腫の軽減や改善を目指す治療法です。
手術には、リンパ管静脈吻合術 (LVA)や血管柄付きリンパ節移植術 (VLNT)などがあり、現在当院では、LVAを実施しています。

・リンパ管静脈吻合術 (LVA)
高性能顕微鏡を覗きながら、細い針糸でリンパ管と静脈をつなぎ、貯まったリンパ液を静脈に流す手術です。

※外科治療は保存治療をベースとして行います。保存治療なしで外科治療を行うことはありません。

リンパ浮腫 治療日(完全予約制)

月曜日・水曜日午後

当院患者さん以外の初診外来について

【上肢の浮腫でお悩みの方】

上肢の浮腫によるリンパ浮腫センターの受診をご希望の方は、予約センターまでお問合せください。

予約センター

099-224-0489

受付時間  月~金曜 8:30~17:00/土曜 8:30~12:00

【下肢の浮腫でお悩みの方】

下肢のリンパ浮腫治療につきましては、術歴の有無や診療情報提供書などの確認事項がございます。
まずは、当院のがん相談支援センターへご連絡ください。

がん相談支援センター

099-216-3360

受付時間 平日 9:00~17:30

※場合によっては原因精査のため、連携先病院を受診いただく必要がございます。予めご了承ください。

連携先病院:いづろ今村病院 循環器内科


リンパ浮腫教室


リンパ浮腫教室では、リンパ浮腫についての情報や、日常生活の注意点などわかりやすく説明しています。

開催日:金曜日 14:00~14:30


乳房再建術は、乳がんで失った乳房をあたらしく作り直す手術です。

乳房再建術は、すべての乳がん患者さんに与えられた、乳がん治療の選択肢のひとつです。
乳房全摘手術を受けて乳房や乳頭乳輪を失った場合、温存手術を受けて乳房が変形した場合、乳房全摘で大胸筋が残っていない場合、放射線治療を受けた場合でも行うことができます。
再建をすることは、乳房を失ったという喪失感の緩和やパッドを入れるわずらわしさの軽減につながります。一人で思い悩まずに、ぜひご相談ください。

お知らせ:乳房インプラントによる乳房再建を待機・希望されている方へ

乳腺外科医による乳がん手術の後、形成外科医によって行われます。

当院では根治性と整容性を両立するため、乳腺外科医と形成外科医がチームとなって、乳房再建術に取り組んでいます。
乳がん手術と同時に行う一次再建から、一定の期間をおいた後に行う二次再建、乳頭乳輪再建、健側(乳がんを切除していない側)のタッチアップまで、一貫した体制で対応いたします。

美容整形の豊胸手術とは異なり、健康保険が適用されます。

保険適用のブレスト・インプラント(シリコン製人工乳房)とティッシュ・エキスパンダー(組織拡張器)を使用する乳房再建術は、日本乳房オンコプラスティックサージャリー学会の認定を受けた施設に限り実施できます。当院は認定を受けており、インプラントによる乳房再建を保険適用で実施しています。

  • 2020年に遺伝性乳がん卵巣がん症候群(HBOC)に対する乳房切除術が保険適用となり、それに伴う乳房再建も保険で行えるようになりました。

乳房再建術の種類について

乳房再建術は、行うタイミングや術式によって、分類されています。

再建のタイミング

  • 一次再建
    乳がんの手術と同時に行う方法です。同時再建・即時再建も同じ意味です。
  • 二次再建
    乳がんの手術後に一定の期間をおいてから行う方法です。

再建の術式

  • インプラントによる乳房再建(保険適用)
    通常、ティッシュ・エキスパンダー(組織拡張器)とブレスト・インプラント(シリコン製人工乳房)を併用する方法です。
  • 自家組織による乳房再建(保険適用)
    患者さんご自身のお腹や背中の組織を使う方法です。
  • 脂肪注入による乳房再建(自費診療)
    患者さんのおなかや太ももの脂肪を吸引して、胸に注入して再建する方法です。脂肪生着率は10〜40%ですが、患者さんからごく少量の脂肪を採取し、その中に含まれる脂肪幹細胞を培養し、吸引した脂肪に混ぜて注入すると脂肪生着率が30〜70%程度にアップします。

再建の流れ


乳房再建法の比較・乳頭乳輪再建などの詳細

乳房再建術について、より詳しく知りたい方はこちら

乳房再建 関連サイトリンク

乳房再建に関する情報サイトをご紹介します。

乳房再建ナビ

培養脂肪幹細胞付加脂肪注入

外来日(事前予約制)

月曜・木曜・金曜:午前
水曜:午後

ご予約・お問い合わせ

099‐210‐7821(相良病院 3階外来)

月~金曜 14:00~17:30


一人ひとりに寄り添う診療で、QOL(生活の質)改善を図ります。

形成外科は、生まれつきや病気、ケガなどによって生じた組織の異常や変形、欠損などの治療を行う診療科です。
当法人の形成外科では乳腺科と連携した乳房再建術をはじめ、美容外来、リンパ浮腫治療と各専門性を活かし幅広い治療を行っています。
他の診療科と連携・協力して治療を行っておりますので、安心して受診していただくことができます。
患者さんの話をよく聞き、共に治療法を考えますので、お気軽にご相談ください。

対象疾患

ご予約・お問い合わせ

099-224-0489(博愛会 外来予約センター)

受付時間 月~金曜 8:30~17:00
     土曜   8:30~12:00

乳房再建に関するご予約・お問い合わせ

099‐210‐7821(相良病院 3階外来)

受付時間 月~金曜 14:00~17:30


一人ひとりに適した生検が、
乳がんの早期発見を可能にします。

画像診断で乳がんが疑われた場合、精密検査として細胞診や組織診(生検)を行います。

細胞診

細胞診の一つに穿刺吸引細胞診があります。穿刺吸引細胞診では、しこりなどの乳がんの疑いがある病変部に直接細い針を刺し、注射器で細胞を吸引して採取します。多くの場合は局所麻酔不要で、超音波で病変を確認しながら針を刺します。

組織診(生検)

組織診の一つに針生検があります。針生検では、細胞診よりも太い針を乳がんが疑われる病変部に刺し、組織を採取します。外科的な生検に比べて傷口が小さく、局所麻酔を用いるので痛みも少なく安心です。検査には、マンモグラフィ、超音波、MRIを使用します。

マンモグラフィガイド下生検

マンモグラフィで石灰化を確認しながら針を差し入れ、組織を吸引・採取する検査です。マンモグラフィにしか写らない非常に小さな病変から超音波に写る腫瘍(しこり)のようなものまで幅広い病変に対応します。

当法人のマンモグラフィガイド下生検は、15秒以内にモニター上で確認できるフルデジタルの高性能機器で行います。従来の半分程度の時間(20~30分)で検査を終えられるので、患者さんの負担軽減にもつながります。



MRIガイド下生検


MRIガイド下生検は、マンモグラフィまたは超音波検査では検出できず、MRI撮影によってのみ検出できる乳がんに対して行われます。当法人では、2007年に日本で初めてMRIガイド下生検を施行し、500例以上の経験をもつ戸﨑光宏医師、佐々木道郎医師が施行します。

MRIガイド下乳腺生検は日本では2018年4月に保険適用になり、当法人は保険適用後の2018年6月、九州で初めて施行した実績があります。

生検には、高精度な画像と操作性に優れたMRIガイド下生検用コイルを用いることにより、通常は困難なさまざまな角度からの穿刺を正確かつスムーズに実施できるようになりました。このような高精度なデバイスと医療者の熟練した手技により、病変が存在する位置に適した方法で組織を採取することを可能にしています。



画像ガイド下生検に関するお問い合わせ


放射線診断センター(さがらパース通りクリニック)

099-239-1489

099-239-5267


相良病院
〒892-0833  鹿児島市松原町3-31
Tel.099-224-1800 Fax.099-224-3921

さがらパース通りクリニック
〒892-0838  鹿児島市新屋敷町26-13
Tel.099-239-5255 Fax.099-239-5266

外来予約センター

Tel.099-224-0489 

[受付時間]月〜金曜日 8:30〜17:00 土曜日 8:30〜12:00