緩和ケア外来
がんに伴う心と体の痛みを
やわらげる治療を行います。
患者さんやご家族は、がんと診断されたとき、治療を受けるとき、あるいは再発や転移がわかったときなど、さまざまな場面でストレスやつらさを感じます。
相良病院では、乳腺科と緩和ケア科が協働し、診断時からの緩和ケアに取り組んでいます。緩和ケア外来では、心と体のつらさをやわらげる治療を行い、通院や在宅で日常生活が送れるよう支援しています。
患者さんとご家族が自分らしく過ごせるように、身体的、精神的、社会的な局面から、幅広く対応いたします。
当院へ入院中・通院中の方
入院中、外来通院中にかかわらず、医師・看護師・薬剤師・臨床心理士・医療ソーシャルワーカーなど多職種による緩和ケアチームが乳腺科と連携し、支援いたします。担当医や看護師にご相談ください。
当院以外に通院または入院中の方
紹介状が必要になりますので、まずは主治医の先生にご相談ください。
在宅での緩和ケアを希望される方
必要に応じて、訪問看護やホームヘルパーを有効に活用できるよう援助いたします。病状把握とスタッフとの信頼関係を深めるため、短期間(数日間)の入院をお願いする場合があります。
緩和ケア外来の受診について
当院の緩和ケア外来は完全予約制です。緩和ケアチームの一員である医療ソーシャルワーカーがお話をお伺いし、必要と判断された方には緩和ケア外来のご予約をおすすめいたします。患者さんの受診が困難な場合は、ご家族の方のご相談も可能です。相談は無料ですので、お気軽にお問い合わせください。
緩和ケア外来に関するご相談・お問い合わせ
099-216-3360(がん相談支援センター)
受付時間 月~金曜9:00~17:30
医師紹介
緩和ケア科について
人生の質を高める、緩和ケアを提供します。
緩和ケア科では、がん患者さんとご家族を支え、自分らしく生きることをサポートするためのケアを行っています。
からだとこころ。さまざまに現れる痛みやつらさを我慢する必要はありません。がんによる痛みを緩和ケアでやわらげることができます。
当法人では、診断時からの多職種によるチームアプローチを基盤として、外来・入院ともに患者さん一人ひとりへの全人的ケアの提供を目指して取り組んでいます。
緩和ケアの流れ
緩和ケア科では、こころとからだの痛みをやわらげる治療を行いながら、自分らしい生活を送るお手伝いをいたします。
緩和ケアでできること
◆痛みや不快な症状をやわらげること
◆口腔ケア(お口の中のケア)
◆個別リハビリテーション
◆レスパイト入院(短期間の入院)
◆こころのケア
◆ご家族のケア
◆思いを叶えるケア
相良病院の緩和ケアの特徴
シームレスな緩和ケア
相良病院では乳がんの専門病院として、乳がんと診断された時から乳腺科と緩和ケア科が協働し、「専門職種」に「乳がん体験者」を加えたチームとして、シームレスな緩和ケアを行っています。
アドバンスケアプランニング(ACP)
乳がんの再発治療は長期間にわたり、治療内容の変更を繰り返しながら継続する場合が多く、患者さんの希望や価値観を大切にした意思決定支援が不可欠です。緩和ケア科でも、患者さんやご家族との話し合いのもと、下記の3つのプロセスでアドバンスケアプランニング(ACP)を進めています。
- 話し合いのためのツールを使う(質問紙)
- 多職種で話し合う(カンファレンス)
- 話し合いを継続し、話し合った内容を記録する(電子カルテ)
その人らしさに寄り添う
緩和ケア病棟では、乳がん、肺がんをはじめ、多様ながん種に対応し、近隣のみならず県内各地の方々にご利用いただいています。また、在宅支援や地域医療機関との連携を深めながら、がんによるさまざまな症状の緩和を図り、その人らしい人生の質を高めるための『緩和ケア』の提供に努めています。
私たちは信頼関係に基づく良好なコミュニケーションを通して、患者さんやご家族がどのような生活を希望しておられるのかを知り、その達成に向けて最善の方法を検討し、共に目標を設定していくことを目指しています。
『その人の人生は、その人しか生きられない』ことに敬意を払い、共に在り、共に歩んでまいります。
緩和ケア科に関するご相談・お問い合わせ
099-216-3360(がん相談支援センター)
受付時間 月~金曜9:00~17:30
リンパ浮腫センター
「保存治療」と「外科治療」を組み合わせ
より効果的な「上肢・下肢のリンパ浮腫治療」を提供しています。
リンパ浮腫センターでは、スーパーマイクロサージャリーを用いた「外科治療」と医療リンパドレナージセラピストによる「保存治療」と組み合わせ、より効果的なリンパ浮腫治療を提供しています。
2025年4月より、下肢に対するリンパ浮腫治療も開始し、上肢・下肢問わずリンパ浮腫に悩まれる患者さんの治療に取り組んでおります。
質の高い医療を提供できるよう、臨床研究も積極的に取り組んでおり、国内外の学会にて評価をいただいております。
詳しくは下記リンクをご参照ください。
坂井 勇仁医師が、第30回国際リンパ学会「Oral Presentation Award」、第9回日本リンパ浮腫治療学会学術総会「優秀演題賞」、第45回日本静脈学会総会「v-WIN Scientific Award」を受賞いたしました。
リンパ浮腫とは
リンパ浮腫とは、何らかの理由でリンパ液が皮膚の下にたまり、むくんだ状態を指します。
原因は2つに分けられます。
- 主に悪性腫瘍の手術(リンパ節の切除)や放射線治療・抗がん剤治療、外傷などによって、リンパの流れが悪くなるもの。
- 元々リンパ管系の低形成・無形成があり、何らかの契機で発症するもの。
リンパ浮腫センター 受診対象の方
- 現在当院で、リンパ浮腫治療センターに通院中の方
- 当院で、乳がん治療を行いリンパ浮腫を発症した方
- 上肢のリンパ浮腫の疑いがある方
- 他院より、下肢リンパ浮腫治療の紹介をされた方(紹介状をお持ちの方)
- 過去に手術を行い、下肢のリンパ浮腫の疑いがある方
検査方法
検査は、患者さんの状態に応じて、下記の検査を組み合わせて行います。
・血液検査・造影CT・CT・MRI・リンパシンチグラフィ・SPECT/CT・ICGリンパ管造影検査
治療方法
治療方法には、「保存治療」と「外科治療」があります。
「保存治療」と「外科治療」を組み合わせ、患者さんの病状にあわせた最適な治療を行うことで、重症化を予防しリンパ浮腫を改善することができます。
保存治療
リンパ循環の促進や余分な液体の排出することで、浮腫を緩和する治療法です。
圧迫療法、用手的リンパドレナージ (MLD)、運動療法、患肢のスキンケア、体重管理等のセルフケア指導を適切に組み合わせて行います。
検査結果に基づき医師のよる診察で、保存治療の回数を決めます。
※追加で保存治療を利用希望の場合には、自由診療での治療提供が可能です。
| 1回 60分 | 5,280円(税込) |
| 1回 90分 | 6,930円(税込) |
外科治療
リンパ管の再建手術を行い、浮腫の軽減や改善を目指す治療法です。
手術には、リンパ管静脈吻合術 (LVA)や血管柄付きリンパ節移植術 (VLNT)などがあり、現在当院では、LVAを実施しています。
・リンパ管静脈吻合術 (LVA)
高性能顕微鏡を覗きながら、細い針糸でリンパ管と静脈をつなぎ、貯まったリンパ液を静脈に流す手術です。
※外科治療は保存治療をベースとして行います。保存治療なしで外科治療を行うことはありません。
リンパ浮腫 治療日(完全予約制)
月曜日・水曜日午後
当院患者さん以外の初診外来について
【上肢の浮腫でお悩みの方】
上肢の浮腫によるリンパ浮腫センターの受診をご希望の方は、予約センターまでお問合せください。
予約センター
099-224-0489
受付時間 月~金曜 8:30~17:00/土曜 8:30~12:00
【下肢の浮腫でお悩みの方】
下肢のリンパ浮腫治療につきましては、術歴の有無や診療情報提供書などの確認事項がございます。
まずは、当院のがん相談支援センターへご連絡ください。
がん相談支援センター
099-216-3360
受付時間 平日 9:00~17:30
※場合によっては原因精査のため、連携先病院を受診いただく必要がございます。予めご了承ください。
連携先病院:いづろ今村病院 循環器内科
リンパ浮腫教室
リンパ浮腫教室では、リンパ浮腫についての情報や、日常生活の注意点などわかりやすく説明しています。
開催日:金曜日 14:00~14:30

