子どものケア(CLIMB®プログラム)
お子さんをお持ちの患者さんへ
相良病院では、ご自身のご病気のご心配とともに、ご家族の中でも幼いお子さんに「どのように病気や治療のことを伝えるか」「どのように関われば良いか」と迷ったり、悩んだりしていらっしゃる患者さんのサポートに取り組んでいます。お近くのスタッフにお声掛けください。
◆個別のご相談が可能です
ご心配なこと、気がかりなことなど、なんでもご相談ください。当院にはチャイルドケア・サポートチームがあります。
医師・看護師・公認心理師などお子さんのケアについて専門的に学んだスタッフが担当していますので、ご遠慮なくご相談ください。
◆「CLIMB®プログラム」
博愛会では2013年から、がん治療中の親をもつお子さん(小学生)を対象としたサポートプログラムを実施しています。
「CLIMB®プログラム」は、アメリカで広く用いられている、がんの親を持つ子どものためのグループワークです。親ががんであることを伝えられている学齢期のお子さんを対象として、ファシリテーターの教育を受けた医療者が開催しています。
次回開催は、2025年秋を予定しています。詳細が確定いたしましたら、掲載いたします。
(1)CLIMB®プログラムとは
Children’s Lives Include Moments of Bravery
=子どもはいざというとき、勇気を示します
このプログラムは、メンタルヘルスの増進という原則に基づいています。
その目的は、子どもの持っている力を引き出し、親の病気に関連するストレスに対処していくための能力を高めることです。
(2)CLIMB®プログラムで学ぶこと
- 子どもが親のがんにまつわる自分の感情を理解し(自分がどのような気持ちでいるのか、この感じはどのような感情なのか)、自分自身に対して、また、ケア提供者に対して、表現するための能力を高めることを学びます。
- 周囲の人たちに感情を伝える方法を学びます。
- 感情に対処することを学びます。
(3)毎回共通の内容
- ウォーミングアップ(らくがきタイム)
- 今日扱う気持ち
- 活動(工作など)
- 今日のまとめ
(4)スケジュール 全6回
テーマ | 気持ち | 活動 | |
1回 | 自分についてみんなに知ってもらおう | 幸せ・楽しい | 自己紹介をしよう |
2回 | ”がん”について、“がんの治療”について知ろう | 混乱 |
がんって何?
キワニスドールを作ってみよう |
3回 | 悲しい気持ちを表現して、それを和らげよう | 悲しみ | こころのお面を作ってみよう |
4回 | 子どもの持つ“強さ”を表出して、不安を和らげよう | 怖い・不安 | 「強さの金庫」を作ってみよう |
5回 | “怒り”の気持ちを表出して、上手に対処してみよう | 怒り | 「怒りバイバイサイコロ」を作ってみよう |
6回 | お母さん、お父さんとのコミュニケーションを 積極的に図ろう |
気持ちを伝える | 「お見舞いカード」を作ろう |
(5)スタッフ
医師、看護師、公認心理師、MSW(医療ソーシャルワーカー)など。
このプログラムを行うためのトレーニングを受けたファシリテーターが担当します。
(6)参加者の声
グループに参加された方々のご感想をいくつかご紹介いたします。
【お子さまの声】
- おかあさんが乳がんなのは自分だけだと思っていたけど、他にもお友だちがいることがわかった。
- 点滴は怖いと思っていたけど、針が柔らかいことがわかって怖くなくなった。
- おかあさんの病気のこととか治療のことがよくわかった。
【お母さま・お父さまの声】
- 率先してお手伝いをしてくれるようになった。
- “がん”という病気について、子ども達にどのように伝えたら良いのか迷っていたため、CLIMB®に参加させてもらえて良かった。
- 同じ病気の方とお話できて良かった。色々と情報交換できた。
関連情報サイト
Hope Tree(ホープツリー)~パパやママががんになったら~
がんになった親を持つお子さんをサポートするために参考となる情報を共有するサイトです。
お問い合わせ
CLIMB®への参加にご関心のある方には、詳しい説明と事前の面談を行います。お気軽にお問い合わせください。
099-224-1800(相良病院 代表)
担当:相良病院 サバイバーシップ支援センター
電話受付時間:月~金曜 9:00~17:00