子どものケア(CLIMB®プログラム)
がん患者さんのお子さんを支援するサポートグループがあります。
日本人の2人に1人ががんになる今、子育て世代のがん患者も増えています。
博愛会では2013年から、がん治療中の親をもつお子さん(小学生)を対象としたサポートプログラムを実施しています。
「CLIMB®プログラム」は、アメリカで広く用いられている、がんの親を持つ子どものためのグループワークです。親ががんであることを伝えられている学齢期のお子さんを対象として、ファシリテーターの教育を受けた医療者が開催しています。
家族の一員であるお子さんをケアの輪に入れ、サポートしていくのは大切なことです。ご自身の病気や治療を「子どもにどう伝え、どう支えていくか」については、看護師や公認心理師が個別にご相談に応じています。一緒に考えていきましょう。
◆2024年「CLIMB®プログラム」参加者募集
当院で乳がん治療中の方のお子様(小学生)を対象に、CLIMB®プログラムを開催します。
【日 程】2024年11月~12月中旬の土日 全6回(各回10:00~12:00)
【場 所】相良病院11階はくあいホール
【対 象】乳がん治療中のお母さまの6~12歳(小学生)のお子さま
【参加費】無料
(1)CLIMB®プログラムとは
Children’s Lives Include Moments of Bravery
=子どもはいざというとき、勇気を示します
このプログラムは、メンタルヘルスの増進という原則に基づいています。
その目的は、子どもの持っている力を引き出し、親の病気に関連するストレスに対処していくための能力を高めることです。
(2)CLIMB®プログラムで学ぶこと
- 子どもが親のがんにまつわる自分の感情を理解し(自分がどのような気持ちでいるのか、この感じはどのような感情なのか)、自分自身に対して、また、ケア提供者に対して、表現するための能力を高めることを学びます。
- 周囲の人たちに感情を伝える方法を学びます。
- 感情に対処することを学びます。
(3)毎回共通の内容
- ウォーミングアップ(らくがきタイム)
- 今日扱う気持ち
- 活動(工作など)
- 今日のまとめ
(4)スケジュール 全6回
テーマ | 気持ち | 活動 | |
1回 | 自分についてみんなに知ってもらおう | 幸せ・楽しい | 自己紹介をしよう |
2回 | ”がん”について、“がんの治療”について知ろう | 混乱 |
がんって何?
キワニスドールを作ってみよう |
3回 | 悲しい気持ちを表現して、それを和らげよう | 悲しみ | こころのお面を作ってみよう |
4回 | 子どもの持つ“強さ”を表出して、不安を和らげよう | 怖い・不安 | 「強さの金庫」を作ってみよう |
5回 | “怒り”の気持ちを表出して、上手に対処してみよう | 怒り | 「怒りバイバイサイコロ」を作ってみよう |
6回 | お母さん、お父さんとのコミュニケーションを 積極的に図ろう |
気持ちを伝える | 「お見舞いカード」を作ろう |
(5)スタッフ
医師、看護師、公認心理師、MSW(医療ソーシャルワーカー)など。
このプログラムを行うためのトレーニングを受けたファシリテーターが担当します。
(6)参加者の声
グループに参加された方々のご感想をいくつかご紹介いたします。
【お子さまの声】
- おかあさんが乳がんなのは自分だけだと思っていたけど、他にもお友だちがいることがわかった。
- 点滴は怖いと思っていたけど、針が柔らかいことがわかって怖くなくなった。
- おかあさんの病気のこととか治療のことがよくわかった。
【お母さま・お父さまの声】
- 率先してお手伝いをしてくれるようになった。
- “がん”という病気について、子ども達にどのように伝えたら良いのか迷っていたため、CLIMB®に参加させてもらえて良かった。
- 同じ病気の方とお話できて良かった。色々と情報交換できた。
関連情報サイト
Hope Tree(ホープツリー)~パパやママががんになったら~
がんになった親を持つお子さんをサポートするために参考となる情報を共有するサイトです。
お問い合わせ
グループへの参加にご関心のある方には、詳しい説明と事前の面談を行います。お気軽にお問い合わせください。
099-224-1800(相良病院 代表)
担当:相良病院 サバイバーシップ支援センター
電話受付時間:月~金曜 9:00~17:00