アドバンス・ケア・プランニング(ACP)
共に治療やケアについて考えていくために
アドバンス・ケア・プランニング(ACP)とは「必要に応じて、信頼関係のある医療・ケアチーム等の支援を受けながら、本人が現在の健康状態や今後の生き方、さらには今後受けたい医療・ケアについて考え(将来の心づもりをして)、家族等と話し合うこと」です。
将来の病状やさまざまな変化に備えて、「これまであなたが大切にしてきたこと、今後どのような自分でありたいか、どのような生活をしていきたいかを思い描き、気がかりや心配事は何か、また自分が大切にしていきたいことや支えになるものは何かを考えること」です。
あなたがあなたらしく過ごしていくことができるように、あなたの意思を尊重した医療・ケアを共に考えて計画していくことです。
当院では、「共に治療について考えていくための質問用紙」を用いて、大切にしていること、気がかり、心持ち、治療の目標、将来の療養先の希望などを話し合っていきます。
その時々に応じて、ご本人を中心に信頼する人や医療者と共に話し合っていきましょう。
ACP 話し合いのポイント
① あなたの気持ち、伝えられていますか?
ご自分の思いや心配ごとを身近な人(ご家族やご友人、医療者など)に伝えられていますか。
一人で抱え込まないで、信頼できる人や医療者に気持ちを話してみましょう。
誰かに話すことでご自身 の気持ちを整理できたり、安心して治療に取り組むことにもつながります。
② 病状についてどれくらい知りたいですか?
ご自分の病状や今後の見通しなどについて、どの程度知っておきたいでしょうか。
詳しく知りたいとお考えでしょうか。もし、知りたくない時は、どなたに代わって聞いてほしいと思っておられますか。
あなたの考えや気持ちを理解して、一緒に考えてくれる人を決めておきましょう。
③ 大切にしていることは何ですか?
あなたが大切にしていること、あなたの支えになっていることは、どのようなことでしょうか。
あなたが普段大切にしていることは、今後の治療を考えていくうえで、とても重要です。
④ どんな治療を希望しますか?
治療やケアについて決定していくとき、これだけはして欲しくないと思うこと、こんなことをして欲しいということは、どのようなことですか。
ご自分の希望やその理由について、遠慮なく伝えましょう。
⑤ 過ごしたい場所はどこですか?
これからの治療や生活をどのように過ごしたいと考えていますか。
症状や治療内容によって、過ごしたい場所の希望も変わってくることがあると思います。
その時々で、話し合っていきましょう。
⑥ 繰り返し話し合いましょう。
病状の変化や生活の変化などで、気持ちや考えは変わるものです。
迷ったり心が揺れたりするのは、誰にでもおこる当たり前のことです。
その時々の気持ちや考えについて、繰り返し話し合いを重ねていきましょう。
ACPパンフレット「共に治療やケアについて考えていくために」
YouTube鹿児島県公式チャンネル
人生会議(ACP)啓発動画
当院も撮影協力させていただきました。